2025-09-11
昨夜のダメージが残っている
足首がガジュマルやアデニウム、象皮症みたいに腫れていてパジャマを脱ぐのも痛くて一苦労
目は石を埋め込まれたようにズキズキと痛み、視力が落ちてジャンプラのセリフが読めずゾッとする(今後一生?)
だから完全にいつも通りに振る舞う
それでもぺちゃんこになった車にひかれた猫が高速なルンバのようにすべり寄ってくる
何度も何度も痛くない六本目の足に体を擦り付けてくれる
いつもはしないのにね
だから絶対にばれないようにしたのに絶対にばれる
それが嬉しいけど心配させてごめんね
車の臭いがすると言われる
一回のシャワーじゃ洗い流せないんだよね
車がドラゴンに悪いことをしていたから追っ払った話と
その夜にドラゴンが来てお互いに目玉を覗き込んだら帰っていった話をする
なにをしに来たんだろうねと
そうしたら、無事か心配になって見に来たんじゃないのと
そうか
無事を確認して帰ったのか
腑に落ちるのと同時に、ドラゴンに、誰かに心配された嬉しさで全身が甘くなり痛みが和らぐ
ドラゴンからの心配で得られた幸せが
この車にひかれた猫より大きいことに気づく
それによって、この車にひかれた猫の優しさが、ドラゴンより大きな幸せになる(ドラゴン、ごめん)
車にひかれた猫がたまらく愛おしくて壊れないようにそっと撫でる
好き
ありがとうとささやく
車にひかれた猫のなくなった目玉は虚空を見つめ、動かない死体に戻る
遠くにいた痛みが戻ってきて僕の体も心も冷たくなっていく
さっきは車にひかれた猫とまるでセックスする前の睦言みたいだったな
痛みと一緒に視力が戻ってきた感じ
ジャンプ+のセリフも読める