口日田回品晶

2023-10-18

3.141592653589793238 匹の車にひかれた猫を拾って家に帰る

壁一面に大小さまざまな車にひかれた猫が見事に並べられていた

幾何学的ではないのに幾何学的な美しさ

巨大な幾何学的模様の一部なのかな

僕がやったんだと思うんだけど

でも僕はこんなことできない

この新しい車にひかれた猫をどこに配置すれば分からないし

一年くらいかけて砂曼荼羅を作り、完成したらすぐに壊してまた作り始めることを思い出す

美しく並べられた車にひかれた猫をすべて乱雑に並べ替えようか

もしくは新しい車にひかれた猫を何も考えず足元に置こうか

そしたら僕じゃない僕が綺麗に並べるかもしれないし

もしくはこのまま車にひかれた猫が自然に乱雑に溜まっていってもいいし

壊すのはもったいないし

勝手に壊しても悪い気がする

とりあえず今日は寝て、朝どうなっているか、もしくは明日、外出して帰宅して様子を見ることにした

次の日、車にひかれた猫を拾いに出かけて -69 匹の車にひかれた猫を持ち帰る

昨日は感心した陳列は作為が感じられて嫌に

整然すぎて車にひかれた猫みが失われているというか

でも考えずに置いていくと整列したくなる

ああ、やはり僕が並べているのか

この車にひかれた猫を置いたらテトリスみたいに消えないかな

考えても仕方ないことは考えない

とりあえず車にひかれた猫をそっと置く

すべての車にひかれた猫が消えた!

と思ったらすぐに戻る

そしてすべて消える!

これ、僕がやってるな