僕を取り囲む私を観察した不定期日記で自分は誰?


百武彗星

百武彗星を見ようと外に出て空を見ていた。曇りだ。見えない。おまけに目も悪いし。少しでも空に近づこうと目玉をえぐって空に投げた。うわ。何も見えない。目玉、どこいった?左の足下でクシャッという落下音を聞いたけど。目玉を探すには目玉が必要だけどその目玉がないなんてなんだか皮肉。でもないか。

下手に動いて目玉を踏みつぶさないように足を動かさず手を地面にはわせる。手にぬれた地面の小石や草が触れる。

モサ

なんだよコレ。ちくちくしてごつごつしている。ん。これ車にひかれた猫だ。少しの間この猫の目玉を借りよう。

「借りるけど、いい?」
「…」
「どうもありがとう!!」

まぶたの上から指をつっこんでぐるんとかき出す。ブチビチと神経やら毛細血管がちぎれて目玉が取れる。プラグインプレイで僕と結合だ。

見えない…。プラグインプレイに対応していないのかも。

用語解説

  1. 百武彗星…百武な彗星。またそのもの
  2. うわ…少し驚いている
  3. 毛細血管…血管の仲間
  4. プラグインプレイ…とにかくすぐつながること

開け、心の…

目玉が見つからないし目玉の入れる穴が痛痒くなるしで最悪。外は寒いしね。どうしよう。大声で叫んでももう誰もこないし。普段から叫んでいるから「またか」といった感じなんでしょ、どうせ。

あー、それにしても目玉入れ穴が痒いよ。指つっこんで掻くと激イタだし。どうすりゃいいのさ。うがー。

あ、横で猫が鳴いている。おかえり。今帰ったんだ。なんだよ。こんな時に甘えるなよ。ねぇ、そこら辺に目玉落ちていない?僕のなんだけどさ。駄目だ。猫はしっぽで僕の足をぺしぺしするだけでまったく理解していない。あ、足音。人間?この人に探してもらおうか。いや、もしこの人が悪い人で

「うへー、目玉拾っちゃったよ。ふー、警察に届けるとするか。目玉の1割もらえんでしょ、やっぱ。」

とかなると困る。

「来るな!!あっち行け!!ぶっ殺すぞっ!!くらえ、猫爆弾!!」

ふー。なんとか目玉を悪人に拾われずにすんだ。あれ、さっきの車にひかれた猫は?あ、今投げちゃったんだ。ごめん、ごめん。あー、目が痒い痒い。ぐー、痛い痛い。うわ、目から血が流れだしたよ。しょっぱいなあ。

しかたない。心の目を開くか。見える。見える。地球が毒の塊で車にひかれた猫がぎゃーぎゃーなく糸を辿れば車だ車。よし、心の中ですでに30億人殺した。残りはどこだ。うへ、ダンゴムシと一緒に地面に潜ってやがる。ケケケ。地面を燃やしてあぶり出してやる。ケケケ。うわ、そのまま死んでやんの。ケケケ。ケケケ。火葬と一緒に埋葬だ。合理的、効率的、効果的。ケケケ、ケケケ、ケケケ。


時間!時間!時間!

うう、どれくらいの時間心の目を開いていたんだろう。頭ぶつけているよ。イテテ。体中が痛いや。ああ!!家の窓も割っている。高いのにぃ。サイレンの音がする。あの音は警察だ。ピーポーピーポーと鳴るサイレンの明かりが見える。チカチカと。迫ってくる。うわわ。さっきの車にひかれた猫は!?取られないように隠さなきゃ。目玉の代わりに石入れて警官近づいたら噴射させてやる。目玉からバキューンだ。石、石。ああ、その前に車にひかれた猫だよ。うわ、警官の足音だ。何か言っている。石だ、石。あ、車にひかれた猫見つけた。間に合わない。近づいてきた。目の中に車にひかれた猫を入れて発射だ、発射。ヒューと飛んでバーンだ。入らない!!目に入らないよー。うわー、僕をつかむな。もっと時間があったら貴様らなんか目からバーンでドーンなんだからなっ!!
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