気づいていないと思ってるんだろうね。
隠れてこっちを見ているのを知っているよ。
トンネルに入って自分の姿が映る。
頭のない車にひかれた猫を両手で持つ僕。
さっきもらった好きじゃないガムを噛んでいる。
口がもぐもぐ動いて頭のない車にひかれた猫を持っていると
まるで僕が車にひかれた猫を食べたみたいじゃないか。
「(僕が噛んでいるのはガムで猫の頭じゃない!)」
叫んだしばらく後は見なくなったけれどまた見るようになった。
信じるような奴らじゃないから。
くちゃ、くちゃ、くちゃ!